あなたっていつも荘

箸にも棒にもかからぬ生きた証と観劇記録を記してます

11月に読んだマンガ『作りたい女と食べたい女』『パティシエさんとお嬢さん』『スキップとローファー』など

卒論のストレス×電子書籍の70%オフセールで大量買いしたよ😂 15冊強読んだ。ほのぼの、日常系が多めだ。ネタバレします。

『作りたい女と食べたい女』(著者:ゆざきさかおみ):料理×シスターフッド 

料理マンガは大流行しているが、こちらが画期的なのは「料理×シスターフッド」という点だ。

ストーリーは、豪快な料理を作ってみたいけど少食で食べられないと悩む「作りたい女・野本さん」が、気持ちよく大皿をいただく「食べたい女・春日さん」と出会い、ご飯を作って一緒に食べるというもの。これだけだと料理マンガ然としているが、日常描写がジェンダーと深く結びついている。

例えば春日さんが居酒屋で一人で餃子を堪能していると、食べ方についておじさんが口出しをしてくる。野本さんがお弁当を持って出社すると、社員に「よいお嫁さんになれそう」的なちょっかいをかけられる。

こういう「マジなんなん?」なモヤモヤを、女性同士(野本さんと春日さん)の連帯で跳ね飛ばしていく(シスターフッド)。

二人の出会いによってお互い位の生活が良い方向に変わっていくのもいいし、探りながら距離を詰めていくのも配慮がされてていい〜〜〜マジこういう関係性の人と今後の人生送りて〜〜〜〜と思った。彼女たちがバリキャリじゃないのも良い

めちゃくちゃ笑えるとか、泣いて感動するとか、そういった類の漫画ではなかったが、応援したいと思えるマンガだった。てか応援してます。2巻が楽しみわね😊

『スキップとローファー』(著者:高松美咲):キャラクターみんなを大好きになる 

微笑ましいキャラクターたちに癒された! 背景もなくただ嫌なだけの当たり屋的な人物もいない。ちゃんと掘り下げられるので安心して読めるし、応援したくなる。2巻の村重さんがもうわかりすぎた。あと兼近先輩が推しになった。

そして何気ないシーンに懐かしくなるポイントが散りばめられていた。体育祭で器用な友達に髪を編み込んでもらうところとか、テストの順位が書かれた細い紙切れとか、お赤飯炊いたおばあちゃんが「神様と仏様に先にとって」って言うところとか…涙ちょちょぎれた。どのコマも好きです。


『パティシエさんとお嬢さん』(著者:銀泥):ぽっちゃりなお嬢さんが主人公 

パティシエさんと、ケーキ屋にお客として通う優しいお嬢さんの恋愛を描いたマンガ。

特徴的なのが、お嬢さんがぽっちゃりしていること。現代恋愛マンガの主人公は往々にして痩せた体型で描かれるが、そんな中ぽっちゃりと可愛らしさを兼ねそろえ子を主人公にを据えたのが、「作者さんナイスです!!!!」だった。自分の好みだったかはさておき(キュンキュンするというラブコメを滅多に読まないため)、素敵で、応援したい作品第2弾だった!

特に良かったところ2つ。1つ目が、お嬢さんがとてもオシャレ。ドラマの『校閲ガール』では石原さとみがカラフルな洋服を日替わりで着ていたのが印象的なのだけど、こちらのお嬢さんも匹敵し、毎日素敵なワンピースを着こなしていた。2つ目が、体型について何か言う他人や、自身が葛藤するような描写を設けなかったこと。時代変わっていけ〜?


『メタモルフォーゼの縁側』(著者:鶴谷香央理):好きなことで繋がれる尊さ 

75歳の市井さんと、17歳の佐山さんが、BLマンガを通じて仲良くなっていく話。斬新な設定で面白かった。夫と死別して一人になった市井さんが、新しい趣味を見つけたことで、世界がまた彩られていく感じが好きだった。

私はこの2人の関係が長く続くと思っていたのだが、5巻で完結し、それも唐突だったので、衝撃を受けた。

この出会いは、思春期の女の子(佐山さん)にとっては人生に関わるとても大きいものであるはずだが、市井さんにとっては娘や亡くなった夫を含む世界の一部でしかなかったのか、というような現実の残酷さをみてしまったように感じた。

あと、人との出会いって本当にただ進む道の途中にあったものでしかないみたいなリアルさ。ひい。解釈は人によると思う。特に私は読後ショックで寝込んでしまい、その後読み返してないので、理解が不十分である。

ラストに思うところがあったというだけで8割好きです。

『水は海に向かって流れる』(著者:田島列島):作者が天才

作者・田島列島さんはとても高い評価を受けている方で、この作品だと「このマンガがすごい!」「マンガ大賞」「手塚治虫文化新生賞」などに選ばれている。読んでみても納得、という感じだった。キャラクター性が際立っているところ、コマ割り、セリフのセンスなど、変な表現だけどマンガが上手い、と思ってしまった。

ただ私にとってストーリーは絶賛という感じではなかった。家族ネタが自分の地雷なので没入できなかったのかも。子を傷つけた親がのうのうと生きているとイラッとしてしまう。直達が榊さんに恋したのも、そこから関係性が発展したのも私にとっては不可解だった。まぁほとんど自分の問題だ